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泡だとかぽこだとか。時折ルージュとか。初めての方は「各カテゴリ説明」をお読みください。
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オーファンに冷たい風とともに冬がやってきた。
空気は張り詰めたようにピンとしていて冷たく、何処か厳かな感じがする。
寒さは一日一日と増していくが、寒いからといって冒険者が冒険を休むことは無く、彼らは一つ小さな旅を終えて懐かしいファンの町に戻ってきたところだった。
まだ早朝のファンの町は商店の朝の準備の音くらいしかしないほどに静かで、昼間の活気までは程遠い。道端の枯れた下草にはびっしりと霜が降りている。
「あー、寒ぃ寒ぃ。早くあったかいものが飲みたいもんだ」
愚痴をこぼすヒースの顔をノリスが覗き込む。
「そんなに寒いかなあ? 冬ってこんなもんじゃない?」
「寒いっつーの。何でそんなに無駄に元気なんだ」
「えー? ボク冬好きだしぃー」
ノリスは能天気な声で答えると、空を見上げる。
灰色がかった雲が低く垂れ込め、そのくせ妙に明るい色をした空。雪が近いのかもしれない。
「雪降りそうだね」
「ホントですか?」
「うん」
再び能天気な声の返答。それとともにマウナとエキューも頷いた。ということは、本当に雪は来るのだろう。こういうことに関して、シャーマンを疑う必要は無い。
「雪か、ますます嫌だな」
「ヒース兄さんは冬が嫌いでしたっけ?」
「大嫌いだ。ああ、夏が恋しい」
「夏に机に突っ伏して、冬が恋しいって言ってませんでしたか?」
大げさに肩をすくめるヒースに、イリーナが首をかしげる。
「夏には冬が、冬には夏が恋しいっていうタイプね。たまにいるわ、そういう根性無し」
マウナが呆れたような声を上げる。
「根性無しとはなんだ! このデリケートなシティーボーイの俺様に向かって!」
「はいはい」
適当にあしらうような声をあげながら、マウナは再び空を見る。
「あ、雪」
ひらり、と白い破片が空から落ちてくる。
それは最初とても少なく静かに降ってきていたが、やがて切れ間が無くなってくる。
雪は暫らく降り続けるかもしれない。
「雪って好きだわ」
「砂糖振り掛けたら立派なデザートだからな。そこまで来たら貧乏性じゃなくてただの貧乏だぞマウナ。俺様たち最近は金持ちなんだから、往来でそういうこと言うなよ」
「マウナ、砂糖買ってあげようか?」
マウナはヒースとノリスのスネをすかさず蹴り飛ばす。
「そんなんじゃないわよ!」
「私も雪好きですよ。ファリス様の白で世界が埋め尽くされます」
「それはそれで問題発言な気がする」
穏やかな笑みを見せるイリーナに、エキューがぼそりと呟く。
「いやあ、見ていて飽きませんな」
微笑むバス。苦い顔をするガルガド。
「雪は後で楽しめばいい。とりあえず宿に戻るぞ。体が冷えると良くないからの」
「そうだなおやっさん。雪なんぞガキがよろこぶもんだ」
「お前はもう少し若さを持ったほうがいいかもしれん」




■前回のWEB拍手のへっぽこ分です。
いつまでもへっぽこが書かれてないのもなあ、と思ったので、とりあえずアップしておきます。

……まだまだへっぽこはダメですな。難しいなあ。

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