泡だとかぽこだとか。時折ルージュとか。初めての方は「各カテゴリ説明」をお読みください。
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一瞬、部屋の中を鮮烈な青白い閃光が支配する。
圧倒的な光はやがておさまり、部屋はいつもの落ち着きを取り戻す。
「あら、割れちゃったの? ……珍しそうだったのに、ざーんねん」
「まあ、ガラスですしね。形あるものはいつか壊れますよ」
「使い道は少々知りたかったが」
「ま、なくなったもんはしかたない。怪我してないなら良いじゃないか」
「キレイだったから、ちょっともったいないですね」
「にゅにゅう、姉ちゃん、怪我しなかった?」
未知のアイテムだったにも関わらず、たいして動じないあたりが彼らの彼らたるゆえんかもしれないが、クレアにとっては由々しき事態だ。他人の物で、しかも価値の未知数なものを壊してしまったのだから。
「すみません! すみません!」
「別にええって。たいした物じゃなかったかも知んないし、気にすることないにゅ」
「ですが」
「無くなった物はしかたない。ま、見つけたトコにまた行ってみるさ」
「ではこの件はお開きと言うことで」
グイズノーの言葉に皆が椅子から立ち上がる。
「あ、ガラス片付けます」
クレアはそういうと、隣の部屋へむかって歩きだす。皆が集まる大広間は、小さな部屋を抜けてすぐに厨房に行けるようになっている。そこから掃除用具を取ってくるつもりだろう。
「あれ?」
広間から出ようとしていたレジィナが窓の外を見て立ち止まる。その声に全員その場で立ち止まりレジィナのほうを見た。
「お姉さん、あれ」
「ん?」
レジィナが指差した先は、窓から見える庭。広大な庭の中央、芝生の植えられたあたりの空中に、青白く光を放つ球体が浮かんでいる。
「あれって、さっきまで見ていた玉じゃないですか?」
「そんな感じだけど、何であんなところに?」
「ま、オレ取ってくるから、それから調べればいいにゅ」
パラサは手近な窓に走り寄る。
「パラサさん、窓はお行儀が悪いですよ?」
隣の部屋へつづくドアの前からクレアに声をかけられパラサが動きを止める。
「にゅにゅう、ドアから行くにゅ」
パラサは照れたように笑うと、窓から離れドアに向かう。足の早い彼はすぐにドアに辿り着き、そのドアを開けた。
「あ、れ?」
パラサは思わず戸惑いの声を上げる。彼の開けたのは廊下につながるドア。しかし、今目の前にあるのは見慣れた広い廊下ではなく、緑の深い森。地面は平らではなく、柔らかな黄緑色の苔におおわれている。木々は太い幹を持った立派なものばかりで、木漏れ日が細く淡く空間に白い線を引いている。
「え、何で?」
「……」
背後に気配を感じ、振り返ると真後ろにスイフリーが立っている。表情は堅い。
「はとこ?」
パラサがスイフリーに声をかけるのと、スイフリーが森に向かって何かを言うのと、森からパラサの聞き慣れない言葉がかけられたのはほぼ同時だった。
と、突然パラサの隣に矢が刺さる。どうやら森の方から攻撃されたようだ。
ドアが閉まる。スイフリーは不機嫌な顔をしたまま部屋の中を振り返る。
「フィリス、頼みがある」
「何よ」
「このドア、ハードロックかけてくれ」
■まあ、順調に進んでる感じです。
最近書いてないのでちょっとやばいんですけどね。
圧倒的な光はやがておさまり、部屋はいつもの落ち着きを取り戻す。
「あら、割れちゃったの? ……珍しそうだったのに、ざーんねん」
「まあ、ガラスですしね。形あるものはいつか壊れますよ」
「使い道は少々知りたかったが」
「ま、なくなったもんはしかたない。怪我してないなら良いじゃないか」
「キレイだったから、ちょっともったいないですね」
「にゅにゅう、姉ちゃん、怪我しなかった?」
未知のアイテムだったにも関わらず、たいして動じないあたりが彼らの彼らたるゆえんかもしれないが、クレアにとっては由々しき事態だ。他人の物で、しかも価値の未知数なものを壊してしまったのだから。
「すみません! すみません!」
「別にええって。たいした物じゃなかったかも知んないし、気にすることないにゅ」
「ですが」
「無くなった物はしかたない。ま、見つけたトコにまた行ってみるさ」
「ではこの件はお開きと言うことで」
グイズノーの言葉に皆が椅子から立ち上がる。
「あ、ガラス片付けます」
クレアはそういうと、隣の部屋へむかって歩きだす。皆が集まる大広間は、小さな部屋を抜けてすぐに厨房に行けるようになっている。そこから掃除用具を取ってくるつもりだろう。
「あれ?」
広間から出ようとしていたレジィナが窓の外を見て立ち止まる。その声に全員その場で立ち止まりレジィナのほうを見た。
「お姉さん、あれ」
「ん?」
レジィナが指差した先は、窓から見える庭。広大な庭の中央、芝生の植えられたあたりの空中に、青白く光を放つ球体が浮かんでいる。
「あれって、さっきまで見ていた玉じゃないですか?」
「そんな感じだけど、何であんなところに?」
「ま、オレ取ってくるから、それから調べればいいにゅ」
パラサは手近な窓に走り寄る。
「パラサさん、窓はお行儀が悪いですよ?」
隣の部屋へつづくドアの前からクレアに声をかけられパラサが動きを止める。
「にゅにゅう、ドアから行くにゅ」
パラサは照れたように笑うと、窓から離れドアに向かう。足の早い彼はすぐにドアに辿り着き、そのドアを開けた。
「あ、れ?」
パラサは思わず戸惑いの声を上げる。彼の開けたのは廊下につながるドア。しかし、今目の前にあるのは見慣れた広い廊下ではなく、緑の深い森。地面は平らではなく、柔らかな黄緑色の苔におおわれている。木々は太い幹を持った立派なものばかりで、木漏れ日が細く淡く空間に白い線を引いている。
「え、何で?」
「……」
背後に気配を感じ、振り返ると真後ろにスイフリーが立っている。表情は堅い。
「はとこ?」
パラサがスイフリーに声をかけるのと、スイフリーが森に向かって何かを言うのと、森からパラサの聞き慣れない言葉がかけられたのはほぼ同時だった。
と、突然パラサの隣に矢が刺さる。どうやら森の方から攻撃されたようだ。
ドアが閉まる。スイフリーは不機嫌な顔をしたまま部屋の中を振り返る。
「フィリス、頼みがある」
「何よ」
「このドア、ハードロックかけてくれ」
■まあ、順調に進んでる感じです。
最近書いてないのでちょっとやばいんですけどね。
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