泡だとかぽこだとか。時折ルージュとか。初めての方は「各カテゴリ説明」をお読みください。
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はっきりと見開かれた目は、確実に敵意を持ってこちらを見ていた。
顔の横から突き出た腕は、どちらも不思議な動きをしており、少なくとも関節という概念が人とは明らかに違うものであると認識できた。
「うわ、きっもちわるー」
ノリスがうえぇ、という声を出す。
「何者ですか!? 何だかとっても邪悪っぽいですけど!」
イリーナは壁の像を指差しつつ、ヒースを見上げる。
『喰わせろ』
彫像が呟く。
それは独特の響きを持った下位古代語。
「兄さん、今なんか彫像が喋りました! なんていったんですか!?」
「食わせろ、だとよ」
「邪悪ですね邪悪なんですね」
「今更邪悪じゃないってこたぁないだろうが……」
「攻撃されてるし」
マウナの声に、イリーナは深く頷く。
「汝は邪悪なりィっ!」
びしり、と彫像を指差し、イリーナは宣言する。
「はとこ、打ちひしがれちゃだめにゅ?」
「打ちひしがれるか!」
スイフリーは苦々しい顔をしつつ、彫像を見る。
「喰わせろっていうのは、やっぱりわたしたちなのだろうな」
『喰わせろ 喰わせろぉ! その知識を喰わせろぉ!!!』
彫像は再び叫ぶ。
「兄さんアレはなんなんですか!?」
「ホラを吹きたいところをぐっとこらえて答えてやろう。俺様のすっばらしい知識の泉から検索した結果、奴は変種のハウスイミテーターだ! 腕は部屋を自由自在に動き回るが、魔法はないだろう! なぜなら発動体がないから!」
「何か嘘くさいです」
「ヒースが分かっているなら、インスピレーションは必要ありませんね。あれはクラッチョペレペレですよ」
「まて、腕は自由に動くのか!?」
グイズノーの言葉など聞きもせず、スイフリーが悲鳴めいた声を上げる。
「部屋中動くぞー!」
「なぜ勝ち誇る」
どこか嬉しそうな、楽しそうな声でやけくそ気味に答えるヒースに、ガルガドは突っ込みつつも戦斧を構える。
「あかん、あんなのに捕まったらわたし死んでしまう。わたしは消えるからな」
スイフリーは宣言するとすぐに姿を隠す。
「にゅう、じゃあ、鎧の薄い人にコモンルーンでプロテクション、にゅ」
パラサが合言葉を唱えると、数人の体をぼんやりと魔法の光が包み込む。
「サーンキュー! とはいえ、ボクは前にでるより、ここに居てマウナさんたちを守るほうがいいよね。遠距離からジャベリン飛ばせるし」
エキューが腕を動かしながら何事か唱えると、頭上にキラキラとした槍を持った戦乙女が現れる。それは一直線に彫像へ向かって飛ぶと、そのまま炸裂した。
「手ごたえあんまりないなあ。結構硬い」
エキューは舌打ちしそうな口調で言う。
「さて、わたくしは待機です。怪我をしたら言ってくださいねー」
グイズノーはいつの間にかちゃっかり全員の一番内側に移動してそんなことを言う。
「俺様格好良く魔法攻撃!」
「スリープクラウドはダメですよ」
「そんなはなから効かない魔法は使わない! あ! コレはあくまであのイミテーターに効かないという意味であって俺様がだめってことじゃないからな!」
「さっさとする!」
イリーナとマウナにそれぞれ言われて、微妙に部屋の隅でのの字を書きたい気分に駆られたが、そこはぐっとこらえて。
「ライトニング!」
杖からほとばしった雷は一直線に光と轟音を撒き散らしながら彫像にぶつかる。
「やっぱりあんまり効いてなさそうです!」
「硬い、硬いぞイミテーター! ジャベリンもライトニングもそんなに効き目なしかよ!」
悲鳴めいた声をあげ、ヒースは彫像を見る。
動きが遅いのだけが救いだが、まだ相手の力はほとんど分からない。スイフリーじゃないが、あんな腕の攻撃が何度も来たら、無事な人間はそうでないかもしれない。
「何か弱点とかないのかなあ」
マウナは眉をよせ、彫像を見る。
「弱点とか関係ありません! 斬るのみです!」
イリーナがその大きな剣を構え、据わった目で彫像を睨む。
そのまま、彫像に突進。
「あ! 馬鹿! そんな無防備な!」
「汝はああああ邪悪なりぃいいい!!!」
叫び声とともに振り下ろされたグレートソードは、深々と彫像に突き刺さり、そのまま重力に従うように下に振り下ろされる。その刃は、まるで素振りをしたかのように、何の障害も無くそれを二つに切り裂いた。
「全然出番がなかった」
「いいことじゃない」
呆然とするアーチボルトに、フィリスが肩をすくめて見せたとき。
「あ!」
叫び声とともに、スイフリーが姿を現す。
今や彫像は見事に真っ二つになり、腕は力なく床に倒れ付している。
「どーしたの?」
ノリスの声にスイフリーが彼を見る。
「アレはつまりハウスイミテーターだったんだろう? ということは、ここはどこだ」
「え? 体の中じゃない?」
「つまり、意思を持ちここを維持してたものがなくなったらどうなる!」
「そりゃ、家は壊れるよね」
ノリスの答えに、一瞬あたりは沈黙に包まれた。
「逃げるにゅ」
「逃げるってどこへ! 家は出口ナシなんだぞ!?」
「ともかく上だ!」
■クリティカルっぽさが出てないな(笑)
イリーナはね、クリティカルだったんですよ。
顔の横から突き出た腕は、どちらも不思議な動きをしており、少なくとも関節という概念が人とは明らかに違うものであると認識できた。
「うわ、きっもちわるー」
ノリスがうえぇ、という声を出す。
「何者ですか!? 何だかとっても邪悪っぽいですけど!」
イリーナは壁の像を指差しつつ、ヒースを見上げる。
『喰わせろ』
彫像が呟く。
それは独特の響きを持った下位古代語。
「兄さん、今なんか彫像が喋りました! なんていったんですか!?」
「食わせろ、だとよ」
「邪悪ですね邪悪なんですね」
「今更邪悪じゃないってこたぁないだろうが……」
「攻撃されてるし」
マウナの声に、イリーナは深く頷く。
「汝は邪悪なりィっ!」
びしり、と彫像を指差し、イリーナは宣言する。
「はとこ、打ちひしがれちゃだめにゅ?」
「打ちひしがれるか!」
スイフリーは苦々しい顔をしつつ、彫像を見る。
「喰わせろっていうのは、やっぱりわたしたちなのだろうな」
『喰わせろ 喰わせろぉ! その知識を喰わせろぉ!!!』
彫像は再び叫ぶ。
「兄さんアレはなんなんですか!?」
「ホラを吹きたいところをぐっとこらえて答えてやろう。俺様のすっばらしい知識の泉から検索した結果、奴は変種のハウスイミテーターだ! 腕は部屋を自由自在に動き回るが、魔法はないだろう! なぜなら発動体がないから!」
「何か嘘くさいです」
「ヒースが分かっているなら、インスピレーションは必要ありませんね。あれはクラッチョペレペレですよ」
「まて、腕は自由に動くのか!?」
グイズノーの言葉など聞きもせず、スイフリーが悲鳴めいた声を上げる。
「部屋中動くぞー!」
「なぜ勝ち誇る」
どこか嬉しそうな、楽しそうな声でやけくそ気味に答えるヒースに、ガルガドは突っ込みつつも戦斧を構える。
「あかん、あんなのに捕まったらわたし死んでしまう。わたしは消えるからな」
スイフリーは宣言するとすぐに姿を隠す。
「にゅう、じゃあ、鎧の薄い人にコモンルーンでプロテクション、にゅ」
パラサが合言葉を唱えると、数人の体をぼんやりと魔法の光が包み込む。
「サーンキュー! とはいえ、ボクは前にでるより、ここに居てマウナさんたちを守るほうがいいよね。遠距離からジャベリン飛ばせるし」
エキューが腕を動かしながら何事か唱えると、頭上にキラキラとした槍を持った戦乙女が現れる。それは一直線に彫像へ向かって飛ぶと、そのまま炸裂した。
「手ごたえあんまりないなあ。結構硬い」
エキューは舌打ちしそうな口調で言う。
「さて、わたくしは待機です。怪我をしたら言ってくださいねー」
グイズノーはいつの間にかちゃっかり全員の一番内側に移動してそんなことを言う。
「俺様格好良く魔法攻撃!」
「スリープクラウドはダメですよ」
「そんなはなから効かない魔法は使わない! あ! コレはあくまであのイミテーターに効かないという意味であって俺様がだめってことじゃないからな!」
「さっさとする!」
イリーナとマウナにそれぞれ言われて、微妙に部屋の隅でのの字を書きたい気分に駆られたが、そこはぐっとこらえて。
「ライトニング!」
杖からほとばしった雷は一直線に光と轟音を撒き散らしながら彫像にぶつかる。
「やっぱりあんまり効いてなさそうです!」
「硬い、硬いぞイミテーター! ジャベリンもライトニングもそんなに効き目なしかよ!」
悲鳴めいた声をあげ、ヒースは彫像を見る。
動きが遅いのだけが救いだが、まだ相手の力はほとんど分からない。スイフリーじゃないが、あんな腕の攻撃が何度も来たら、無事な人間はそうでないかもしれない。
「何か弱点とかないのかなあ」
マウナは眉をよせ、彫像を見る。
「弱点とか関係ありません! 斬るのみです!」
イリーナがその大きな剣を構え、据わった目で彫像を睨む。
そのまま、彫像に突進。
「あ! 馬鹿! そんな無防備な!」
「汝はああああ邪悪なりぃいいい!!!」
叫び声とともに振り下ろされたグレートソードは、深々と彫像に突き刺さり、そのまま重力に従うように下に振り下ろされる。その刃は、まるで素振りをしたかのように、何の障害も無くそれを二つに切り裂いた。
「全然出番がなかった」
「いいことじゃない」
呆然とするアーチボルトに、フィリスが肩をすくめて見せたとき。
「あ!」
叫び声とともに、スイフリーが姿を現す。
今や彫像は見事に真っ二つになり、腕は力なく床に倒れ付している。
「どーしたの?」
ノリスの声にスイフリーが彼を見る。
「アレはつまりハウスイミテーターだったんだろう? ということは、ここはどこだ」
「え? 体の中じゃない?」
「つまり、意思を持ちここを維持してたものがなくなったらどうなる!」
「そりゃ、家は壊れるよね」
ノリスの答えに、一瞬あたりは沈黙に包まれた。
「逃げるにゅ」
「逃げるってどこへ! 家は出口ナシなんだぞ!?」
「ともかく上だ!」
■クリティカルっぽさが出てないな(笑)
イリーナはね、クリティカルだったんですよ。
■この話は一応、ルールをフォローしてくれる、通称「参謀」という友人を頼って書いております(笑)
いや、ゲームは遊ぶけど、あんまりソードはGMやらないから、ルールあやふやなのです。
さて、通常日記でも嘆いてみましたが、この戦闘については、私も加わって、本当にサイコロを振っております。ちなみに私の使用キャラは「サイコロを振るのが嫌になる」という噂(←前回の戦闘で振ってくれた友人談)のアーチーと、パラサ。
最初に、スイフリーのインビジ。これは1ゾロ判定しただけです。勿論発動。
次、パラサ。コモンルーン発動判定。成功。しかも出目11。普通ならクリティカルだよアンタ……。
エキューのジャベリンは普通発動、クリティカル無し。
グイズノー、待機。
ヒースのライトニング、普通発動、クリティカル無し。
ここまでは、「おお、ハウスイミテータ(亜種)強ええ!」と思っていたのです。
イリーナ、2回まわりのクリティカル。確かダメージは20点越えてましたな。メモをなくしたから何点かわすれたけど……。残ってた生命点を全部奪うほどにはね……。
……戦闘だけとはいえ、擬似とはいえ、久々のTRPGだったのに……。パラサの判定しか振ってないよサイコロ! 筋力13とはいえ、+3の魔剣なんて二度と振れないだろうに……。がっくりだよ。
勿論、ボスデータを作った参謀も引きつり笑いさ。
そんな参謀からの恨みの言葉。
「1時間かけて頑張ってデータ作ったのになー、とか?(笑)
まぁ倒されるべきではあったが、確かにもうちょい保つと思ってた。生命力、も少し増やすか防御点あげとくべきやった」
そんなボスデータは此方。
モンスターレベル:10
知名度:18
敏捷度:8
知能:高い
反応:敵対的
攻撃点:14(7)
打撃点:16
回避点:13(5)
防御点:12
生命点/抵抗値:30/19(12)
精神点/抵抗値:20/17(10)
特殊技能:
触手攻撃が1D回
言語:下位古代語
最初にね、もうちょっと生命点上げようか、とも話したんだけど、これ以上上げると「ドラゴン」な生命点になるという話で、じゃあ、まあ、こんなところかな、1ターン回って、全員に出番があればいいもんね、位の話し合いだったのですよ。
1ターンもたないよ。なんてことだよ。
まあ、そんな感じの話です。
次回の裏話は、屋敷編が終わった頃に。一応、どういうシナリオだったのかの説明をしようかと。
(屋敷編は、ゲームするつもりのシナリオを一本使いつぶして書いた話なのです)
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