泡だとかぽこだとか。時折ルージュとか。初めての方は「各カテゴリ説明」をお読みください。
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道はあいかわらず広さは一定で、鬱蒼とした森の中を進んでいく。両側の地面は木の根や草でテントが張れそうな場所は現れない。マントが水を吸って重くなり始めたころ、左手側に屋敷が見えてきた。
「あれかな?」
先頭を行くノリスが振り返る。指差す方向には確かに石造りの立派な建物があった。建物は広い敷地を持っており、周囲を石造りの立派な塀が囲んでいる。随分使われていないのか、庭には草が生えている。屋敷自体も大きく、二階建ての石造りでがっしりとしている。少々古めかしいが、立派な建物だった。
「これは軒先だけじゃなく屋敷ごと借りても文句でなさそうだな」
ヒースがあからさまにがっくりしたような声で呟く。
「別荘だよ? 最初からヒトが居るなんて期待しちゃ駄目だよ」
エキューが呆れた声をあげる。ヒースは聞こえないふりをした。
「パラサ、行ってこい」
スイフリーが屋敷を指差すと、パラサは苦笑してから走り出す。あっという間に屋敷にたどり着き、ひょいひょいと壁に張り付くようにして窓から中を覗き込む。数分そうしていて、すぐに戻ってきた。
「誰もいなさそうにゅ」
「そうか」
アーチボルトは返事をすると、屋敷に歩き出す。全員それに続いた。玄関に着いたと同時にパラサがしゃがみこむ。一呼吸する間に彼は立ち上がると、「開いたにゅ」と笑いながらドアを開ける。ガルガドとヒースが心底うらやましそうな顔をしたが、パラサは首をかしげただけだった。
「鍵はかかっていたのか、いなかったのか?」
スイフリーがパラサを見る。
「あんなのかかってないのと同じにゅ」
「茶化してないで答えてくれ。対応が変わってくる」
「かかってたよ。普通の鍵ね。罠はなし」
「まあ、玄関に罠をかけるような物好きはあんまりいないだろう」
スイフリーは苦笑する。開け放たれたドアからは、広いエントランスが見えている。
「どうします? エントランスだけお借りしますか? それとも屋敷内を探索させていただいて、いいお部屋をお借りしますか?」
グイズノーが相変わらずの真意の分からない笑顔で問いかける。
「庭の手入れ具合からいって、最近使われているとは思えないな。同時に、これから直近に使われることもなさそうだ。遠慮なく部屋を貸してもらおう。ヒトが来たら事情を説明して、賃貸料でも払えば丸く収まるだろう」
スイフリーの返答で全員が中に入る。多少埃っぽいが、悪くない建物だった。
「いいんでしょうか、本当に」
クレアが眉を寄せると、スイフリーは答えた。
「大丈夫だ」
「そうでしょうか」
「宿が無いとか、雨に降り込められて困っている冒険者が城に来た場合、お前はどうする」
「よほどの事情が無い限り、お泊めします」
「そうだろう? 我々は現在雨に降り込められて困っている。もしココに屋敷の主が現れた場合、誠心誠意説明すれば一泊くらい許可されるだろう。主によほど後ろ暗いことでもないかぎりな」
「……そう、ですね」
「無断であることにお前はひっかかるのだろうが、真に困っているのだから仕方あるまい。それとも、雨の中を進めというほど、お前の神は薄情なのか?」
「……わかりました」
「あああ~姉ちゃんがはとこの毒に~」
「黙れ」
スイフリーは頭を抱えるパラサに一発蹴りを食らわせると、屋敷の中に目を向けた。
「さあ、これからどうする?」
■ここのところ、世界陸上を見てその後うっかりねてしまっているので、アップをサボってしまっております。
いいや、へんな時間でも。
ということでアップアップ。
気付けば30日です。
有言不実行な「毎日アップ」も明日までです。
……泡ぽこは本日友人に44回を送りました。
まだ終わりません。大丈夫かコレ。
「あれかな?」
先頭を行くノリスが振り返る。指差す方向には確かに石造りの立派な建物があった。建物は広い敷地を持っており、周囲を石造りの立派な塀が囲んでいる。随分使われていないのか、庭には草が生えている。屋敷自体も大きく、二階建ての石造りでがっしりとしている。少々古めかしいが、立派な建物だった。
「これは軒先だけじゃなく屋敷ごと借りても文句でなさそうだな」
ヒースがあからさまにがっくりしたような声で呟く。
「別荘だよ? 最初からヒトが居るなんて期待しちゃ駄目だよ」
エキューが呆れた声をあげる。ヒースは聞こえないふりをした。
「パラサ、行ってこい」
スイフリーが屋敷を指差すと、パラサは苦笑してから走り出す。あっという間に屋敷にたどり着き、ひょいひょいと壁に張り付くようにして窓から中を覗き込む。数分そうしていて、すぐに戻ってきた。
「誰もいなさそうにゅ」
「そうか」
アーチボルトは返事をすると、屋敷に歩き出す。全員それに続いた。玄関に着いたと同時にパラサがしゃがみこむ。一呼吸する間に彼は立ち上がると、「開いたにゅ」と笑いながらドアを開ける。ガルガドとヒースが心底うらやましそうな顔をしたが、パラサは首をかしげただけだった。
「鍵はかかっていたのか、いなかったのか?」
スイフリーがパラサを見る。
「あんなのかかってないのと同じにゅ」
「茶化してないで答えてくれ。対応が変わってくる」
「かかってたよ。普通の鍵ね。罠はなし」
「まあ、玄関に罠をかけるような物好きはあんまりいないだろう」
スイフリーは苦笑する。開け放たれたドアからは、広いエントランスが見えている。
「どうします? エントランスだけお借りしますか? それとも屋敷内を探索させていただいて、いいお部屋をお借りしますか?」
グイズノーが相変わらずの真意の分からない笑顔で問いかける。
「庭の手入れ具合からいって、最近使われているとは思えないな。同時に、これから直近に使われることもなさそうだ。遠慮なく部屋を貸してもらおう。ヒトが来たら事情を説明して、賃貸料でも払えば丸く収まるだろう」
スイフリーの返答で全員が中に入る。多少埃っぽいが、悪くない建物だった。
「いいんでしょうか、本当に」
クレアが眉を寄せると、スイフリーは答えた。
「大丈夫だ」
「そうでしょうか」
「宿が無いとか、雨に降り込められて困っている冒険者が城に来た場合、お前はどうする」
「よほどの事情が無い限り、お泊めします」
「そうだろう? 我々は現在雨に降り込められて困っている。もしココに屋敷の主が現れた場合、誠心誠意説明すれば一泊くらい許可されるだろう。主によほど後ろ暗いことでもないかぎりな」
「……そう、ですね」
「無断であることにお前はひっかかるのだろうが、真に困っているのだから仕方あるまい。それとも、雨の中を進めというほど、お前の神は薄情なのか?」
「……わかりました」
「あああ~姉ちゃんがはとこの毒に~」
「黙れ」
スイフリーは頭を抱えるパラサに一発蹴りを食らわせると、屋敷の中に目を向けた。
「さあ、これからどうする?」
■ここのところ、世界陸上を見てその後うっかりねてしまっているので、アップをサボってしまっております。
いいや、へんな時間でも。
ということでアップアップ。
気付けば30日です。
有言不実行な「毎日アップ」も明日までです。
……泡ぽこは本日友人に44回を送りました。
まだ終わりません。大丈夫かコレ。
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