泡だとかぽこだとか。時折ルージュとか。初めての方は「各カテゴリ説明」をお読みください。
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現在居るのはエントランス。多少古ぼけてはいるがかなり豪華な絨毯が敷かれている。左右にはドアがあり、正面には二階にあがる大きな階段があった。階段の両側は壁になっていて、左側には風景画が、右側には女性の人物画がかけられている。エントランスにあるのはその程度で、装飾品は一切無い。
「殺風景だねえ」
ひょこひょこと奥に向かって歩いていこうとするノリスの首根っこをガルガドが捕まえた。
「ちょっとは警戒心ってものを持て! このクソガキが!」
「えー、だって誰も居ないんでしょ? 大丈夫だよー」
「まだ誰も居らんとは確定しとらんわ!」
「……」
アノス側の冒険者たちの呆然としたような視線を浴びながら、ヒースは内心ため息をついた。コレまでは大きな戦闘が無かったからノリスの戦闘での性能はアピールできてないし、探索はしていないから何とかそっちの性能をばらさずに済んでいたが、遂にばれてしまった。
「アー、ま、なんだ。ノリスのお茶目は置いておくとして、これからどうする?」
「お茶目?」
エキューの冷たい声は、この際無視だ。
「実際問題、奥に屋敷関係者がいたり、先客が居たらいやだな」
「いないっしょ。雨で不確定だけど、足跡はなさそうだったし、鍵もかかってたし。第一、誰か居てオレらに敵対心がなかったら、こんだけ騒いでたら出てくるって」
「出てこないのは、居ないかこちらを警戒しているだけだと?」
パラサの答えにグイズノーが問いかける。パラサは頷いた。
「後はアンデットとか?」
「黄色い感じはしないぞ、今のところ」
「先客は全員石にされて広間とかに居たりして。居るのは臆病なメデューサ、屋敷の主、なーんて」
「よかったねえアーチー、大好きなファンタジーだにゅ」
「そういうのはホラーというのだ」
「というか、なぜこの会話で固まるのだヒース」
スイフリーたちの会話に思わずヒースは固まる。すぐにそれを指摘されたが、彼はあいまいに笑っただけだった。
「まあ何にせよ、雨がやむまで暇だし、探検しよう。屋敷のものを盗らなければ、問題ないだろう」
屋敷をざっと見て回る。
エントランスにある両側の扉はそれぞれが廊下に繋がっていた。屋敷の右手側には広間があって、大きなテーブルと暖炉、それから窓際にソファのセットがあった。どうやらこちらはパーティーなどをする部屋らしい。屋敷の端から端までを使ったかなりの大広間である。
左手側には、主の書斎と遊興室があった。書斎は本棚であったのだろう棚とテーブルがあるだけの殺風景なもので、何も他には無い。遊興室にはチェスやカード、ボードゲームなどが残されていた。が、目立つようなものは無い。
エントランスの絵にも問題はなく、普通の風景画だった。人物画のほうは「留守番伝画」だったが、変わったメッセージは残されていなかった。もちろん、壊していない。
一階の奥には、大広間のためにか台所と倉庫があったが、そこにも何も残されていなかった。階段の下に当たる部分に、質素な部屋があったのは使用人のためかもしれない。
二階には部屋が14あった。それぞれ、左右に5部屋、それから階段前からおくに向けてのスペースに4部屋。どれも窓付きで(階段前の2部屋のみ、天窓だったが)小さなテーブルと一人分のベッドが用意されていた。
確認を終えてエントランスに戻る。
「気に入らん」
アーチボルトは開口一番そういった。
「なぜですか? 丁度皆に一部屋ずつ当たって、いいじゃないですか」
イリーナの返事にアーチボルトは苦い顔をする。
「だから嫌なのだ。我々は14人、部屋も14。この謀ったような一致は何だ!」
「考えすぎですよー」
「放っておきなさいな、アーチーは考えるのが趣味なんだから」
「それで深みにはまるんですよ、お姉さん」
「どう思う、スイフリー」
フィリスやレジィナの声など聞かず、アーチボルトはエルフに声をかける。こういう考え事は、スイフリーとしかできないというのが彼の持論だ。
「……気分が悪い」
返答は予想外のものだった。
■今日はここまでー。
ようやくイベント突入ー。
そもそもコレは友人とのTRPGのために作ったシナリオだったのですが、諸々の事情により、プレイしないことにしたシナリオです。
なので、すごーく長い前置きでしたが、実は此処からがメインだったりします。
……今日、45話を友人に送りました。
いまだ終わる気配なしです。何話構成なのこれ。
「殺風景だねえ」
ひょこひょこと奥に向かって歩いていこうとするノリスの首根っこをガルガドが捕まえた。
「ちょっとは警戒心ってものを持て! このクソガキが!」
「えー、だって誰も居ないんでしょ? 大丈夫だよー」
「まだ誰も居らんとは確定しとらんわ!」
「……」
アノス側の冒険者たちの呆然としたような視線を浴びながら、ヒースは内心ため息をついた。コレまでは大きな戦闘が無かったからノリスの戦闘での性能はアピールできてないし、探索はしていないから何とかそっちの性能をばらさずに済んでいたが、遂にばれてしまった。
「アー、ま、なんだ。ノリスのお茶目は置いておくとして、これからどうする?」
「お茶目?」
エキューの冷たい声は、この際無視だ。
「実際問題、奥に屋敷関係者がいたり、先客が居たらいやだな」
「いないっしょ。雨で不確定だけど、足跡はなさそうだったし、鍵もかかってたし。第一、誰か居てオレらに敵対心がなかったら、こんだけ騒いでたら出てくるって」
「出てこないのは、居ないかこちらを警戒しているだけだと?」
パラサの答えにグイズノーが問いかける。パラサは頷いた。
「後はアンデットとか?」
「黄色い感じはしないぞ、今のところ」
「先客は全員石にされて広間とかに居たりして。居るのは臆病なメデューサ、屋敷の主、なーんて」
「よかったねえアーチー、大好きなファンタジーだにゅ」
「そういうのはホラーというのだ」
「というか、なぜこの会話で固まるのだヒース」
スイフリーたちの会話に思わずヒースは固まる。すぐにそれを指摘されたが、彼はあいまいに笑っただけだった。
「まあ何にせよ、雨がやむまで暇だし、探検しよう。屋敷のものを盗らなければ、問題ないだろう」
屋敷をざっと見て回る。
エントランスにある両側の扉はそれぞれが廊下に繋がっていた。屋敷の右手側には広間があって、大きなテーブルと暖炉、それから窓際にソファのセットがあった。どうやらこちらはパーティーなどをする部屋らしい。屋敷の端から端までを使ったかなりの大広間である。
左手側には、主の書斎と遊興室があった。書斎は本棚であったのだろう棚とテーブルがあるだけの殺風景なもので、何も他には無い。遊興室にはチェスやカード、ボードゲームなどが残されていた。が、目立つようなものは無い。
エントランスの絵にも問題はなく、普通の風景画だった。人物画のほうは「留守番伝画」だったが、変わったメッセージは残されていなかった。もちろん、壊していない。
一階の奥には、大広間のためにか台所と倉庫があったが、そこにも何も残されていなかった。階段の下に当たる部分に、質素な部屋があったのは使用人のためかもしれない。
二階には部屋が14あった。それぞれ、左右に5部屋、それから階段前からおくに向けてのスペースに4部屋。どれも窓付きで(階段前の2部屋のみ、天窓だったが)小さなテーブルと一人分のベッドが用意されていた。
確認を終えてエントランスに戻る。
「気に入らん」
アーチボルトは開口一番そういった。
「なぜですか? 丁度皆に一部屋ずつ当たって、いいじゃないですか」
イリーナの返事にアーチボルトは苦い顔をする。
「だから嫌なのだ。我々は14人、部屋も14。この謀ったような一致は何だ!」
「考えすぎですよー」
「放っておきなさいな、アーチーは考えるのが趣味なんだから」
「それで深みにはまるんですよ、お姉さん」
「どう思う、スイフリー」
フィリスやレジィナの声など聞かず、アーチボルトはエルフに声をかける。こういう考え事は、スイフリーとしかできないというのが彼の持論だ。
「……気分が悪い」
返答は予想外のものだった。
■今日はここまでー。
ようやくイベント突入ー。
そもそもコレは友人とのTRPGのために作ったシナリオだったのですが、諸々の事情により、プレイしないことにしたシナリオです。
なので、すごーく長い前置きでしたが、実は此処からがメインだったりします。
……今日、45話を友人に送りました。
いまだ終わる気配なしです。何話構成なのこれ。
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